型を作る職人:カゼミーロさんへのインタビュー

Entrevista com os artesaos de cutelaria da Cutipol

クチポールで働いてどれくらいになりますか?クチポールではどのような仕事をしていますか

39年働いています。父親が錠前師でしたので、父から教わり、錠前師の見習いとしてクチポールに来ました。最近は実際に作業するよりも、コーディネーターとして商品の品質管理に携わることが多いです。

商品開発にも携わっているとか

はい、そうです。試作をするときは、まずジュゼ(デザイナー)が簡単にアイディアを紙に書き出します。長い付き合いですから、共通の言語のようなもので、それを見ると私には彼がどのような作品を作りたいのかを理解することができます。彼が描き、私がプロトタイプを作ります。全て手作業です。

プロトタイプができても、そのうちの約8割はボツになります。残った2割のプロトタイプも、何か問題があればすぐに新しいものを作ってみます。最終的に納得するものが出来上がるまで、細かいところまで何度も修正を重ねます。

時間がかかるのですね

そうです。実際にプロトタイプを作ってみて初めて、重さやバランスを確認することができます。実際に家に持ち帰り、使い心地を確認したりもします。理想的な形が出来上がるまでに、4,5カ月はかかりますね。

クチポールで長く働かれていますが、昔と比べて何か変わったことはありますか?

かつては、もっともっと手作業が多く、機械が少なかったことが違いです。今でも多くの工程が手作業で、スタッフの半数以上は手作業に従事していますが、昔は全てが手作業だったので、今では1週間でできることに1カ月はかかっていましたね。

手作業の工程と機械を使った工程はどのように使い分けているのでしょうか?

仕上げの磨きの工程はほとんどが手作業です。カトラリー界では近年機械の性能が上がり、機械でできることも増えました。しかし、私たちの作っているようなモデルは機械では作ることができないのです。私たちは機械に合わせてモデルを作るようなことはしません。そのために、手作業の工程が今でもとても多いのです。

熟練した職人になるまでには時間がかかるのでは?

その通りです。クチポールの職人は、他の職人と比べても特別だと思います。例えば、Kubeというシリーズがありますが、これはステンレスと樹脂の留め接ぎに高度な技術が必要で、クチポールでもこれができる職人は2人しかいません。
私も一人前に磨きができるようになるまで、8年かかりました。

クチポールは家族経営の会社ですが、カゼミーロさんもご家族で働かれているとか

私の兄弟2人もクチポールで働いています。私の父も職人で、クチポールで働いていました。私の甥もクチポールで働き始める予定なので、もうすぐ家族の三代目がやってくることになりますね。

クチポールにとっても、このように技術が世代を越えて受け継がれていくことは喜ばしいことですね

もちろん技術もですが、それ以上にクチポールの価値観が受け継がれ、職人が誇りを持って働ける工場を守っていくことが大事だと思っています。ギマランイスは、昔から職人による美しいカトラリー作りで栄えた地域です。今でも、職人の技と誇りは受け継がれていると感じますし、それがクチポールならではの魅力を生み出す源なのだと思います。


磨く職人:Abelさん、検品の職人:Anaさんへのインタビュー

ご夫婦でクチポール職人をされている、AbelさんとAnaさんへのインタビュー

【右】磨く職人:Abelさん

私は先代の時代から42年クチポールで働いていますので、もうみんなが家族のようです。クチポールの特徴は非常に手作業が多いことです。どのタイミングでどのように磨くのか、私が行っている工程は機械にはできないことです。ずっとクチポールで働きながら、工場が成長するのを見てきました。ここは私の人生そのものです。

【左】検品の職人:Anaさん

私は検品を担当しています。一つ一つ商品の品質をチェックし、梱包をするのが仕事です。夫が長くクチポールで働いている縁で、3年前から働き始めました。結婚前は工場でデートもしました(笑)。私たちの娘も夏休みのアルバイトで働くことがあるので、家族ぐるみの付き合いですね。